えらい人「媚びて媚びて媚びて靴をも舐めて、やっと得られるのが富と権力だよ。」 あたし「お前の靴を舐めるくらいならごみ捨て場でカラスに啄ばまれて死ぬわ」 (あ、こんなこと言ってますけど実際は私弱いんで舐めますよ!へへっ!)
ある日、小学校の頃の級友から連絡が来た。
しかも、深夜の4時である。
普通の中学生はこんな時間はばかみたいによだれ垂らして寝ているはずである。
引きこもりで昼夜逆転していた私は、少し勘づきながらすぐさま返事を返した。
『あのさ、たなかにあいたいんだけど』
そんな書き始めだった。
ここでドキッとした方も多いと思うが、残念ながらこのメールの送信者は女の子である。
75kgに春は来ない。
これはどうしたものかと思いながら、友達と明日会う約束を取り付けた。
夕方の16時に、オシャレファッショナブル最先端であるスターバックスコーフィーでその友達を待っていると、その友達はどこからともなくやってきた。
たなか「…お、おふぃ、おふぃさ、おひさ…」
驚いた。人は長いこと人と接していないと口が回らないのである。
友達はそんな私になぜかドン引きせずに、注文していたのであろうバァァァニィラフッラッペテッィィノォォを口に含んだ。
「話したいこと、あるんだ」
小学6年生の頃の友人といえど、もう違う場所で生きてる我々である。
そんな中で私に話すことなどあるのだろうか。
私はなかなか話を察せずに、友人(ともこ)の言葉を待った。
ともこ「がっこう、行ってないんでしょ?」
もしや、不登校の私をからかってみんなで嘲笑うのだろうか。
一瞬で冷や汗を垂らした私に気づいたともこは慌てて私をなだめた。
ともこ「いや、誰かに話すとかじゃなくて、あたしも行ってないから」
たなか「え?」
驚いたことに、ともこも不登校だったのだ。一人だけ家の事情で学区外の中学校に進学したともこは、うまく友人を作れず孤立し、今に至るとのことであった。
でもここで、私は少し引っかかった。
なぜなら、ともこのお母さんは厳しいことで有名で、ともこが不登校になろうでもならともこの皮膚をすべて引っ張ってでも学校に連れて行くと思ったからだ。
ともこ「お母さんね、病気になって家にいないんだ、今」
私の疑問をすべて察してるかのようにともこは答えた。
私は突然のことに頭が追いつかなかった。
活発ですぐ怒るともこのお母さんが病気にかかっているなんて、想像もできなかった。
そして突然話された朝青龍並みにヘビーな話に私は黙って、抹茶フッラッペテッィィノォォを飲むしかなかった。
なぜともこが私にそんな話をするのかはわかった。
同じ不登校同士、暇を潰そうということであろう。
それなら私は大歓迎である。
その日のうちにともこと遊ぶ次の約束を取り付けた。
もちろん、遊ぶのはアキバである。
ぶっちゃけた話、あの時の私にとってまともに歩ける場所はアキバしかなかったのである。
これをきっかけに、毎週3回の頻度で私はともこと会うようになっていった。